緑内障とは

眼圧検査とは?緑内障で最も大切な指標

はじめに(結論)

眼圧検査(がんあつけんさ)は、目の中の圧力、いわば「目のかたさ」を測る検査です。緑内障の治療において、眼圧はとても大切な指標です。

なぜなら、緑内障の進行には眼圧が深く関わっており、今の医療で確実に手を打てる最大の要因が、この眼圧だからです。眼圧を下げることが、進行をおさえるための確かな治療になります。だからこそ、毎回の眼圧測定は、治療がうまくいっているかを確かめる大事な手がかりになります。

この記事では、眼圧検査がどんな検査で、なぜこれほど大切なのかを、わかりやすくお伝えします。

この記事でわかること

  • 眼圧とは何か、眼圧検査で何を測っているのか
  • なぜ緑内障で眼圧がこれほど大切なのか
  • 眼圧検査の結果を、治療にどう生かすのか
  • 眼圧が高くない場合の考え方

眼圧は「目のかたさ」を表します

眼圧(がんあつ)とは、目の中の圧力のことです。かんたんに言えば「目のかたさ」を表します。

私たちの目の中は、「房水(ぼうすい)」という透明な液体で満たされています。この液体は、目の中で作られては、決まった出口から流れ出ていく、という循環をくり返しています。作られる量と出ていく量のバランスがとれていることで、目はちょうどよいかたさ、つまり適切な眼圧を保っています。

ところが、この出口の流れが悪くなると、房水がたまって眼圧が上がります。眼圧が高い状態が続くと、目の奥の視神経(ししんけい)に負担がかかりやすくなります。視神経は、目に映ったものを脳に伝える大切な神経です。この負担が、緑内障の進行につながると考えられています。

眼圧検査は、この目のかたさを測る検査です。目の表面にやさしく空気を当てる方法や、器械をそっと目に近づけて測る方法などがあります。いずれも短時間で終わり、点眼麻酔を使う場合もあるので、強い痛みを感じることはほとんどありません。

緑内障の治療で、眼圧は最も大切な指標です

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。緑内障の治療において、眼圧はとりわけ大切な指標です。

その理由は、はっきりしています。緑内障にはさまざまな要因が関わるといわれますが、その中で、今の医療で確実に手を打てる最大の要因が眼圧だからです。眼圧を下げることが、緑内障の進行をおさえるための、もっとも確かで効果が期待できる方法だと考えられています。

言いかえれば、眼圧を下げることは、あなたが今できる、いちばん確実な進行予防です。毎日の点眼で眼圧を下げるのも、レーザーや手術を検討するのも、突きつめれば「眼圧を下げて視神経を守る」という一つの目的につながっています。

だからこそ、診察のたびに眼圧を測るのです。眼圧の測定は、単なる数字のチェックではありません。今の治療で眼圧が十分に下がっているか、点眼が効いているか、治療を続けてよいか、それとも見直しが必要か。その判断のもとになる、いちばん大切な手がかりなのです。

点眼を続けることが大切だとくり返しお伝えするのも、この眼圧と深く関わっています。点眼をきちんと続けることで眼圧が下がり、視神経が守られ、進行がおさえられる。眼圧検査は、その努力がきちんと実を結んでいるかを、あなたと主治医が一緒に確認する場でもあります。

眼圧が高くないと言われた場合

ここまで読んで、「自分は眼圧が高くないと言われたけれど、どういうこと?」と感じた方もいるかもしれません。そのお気持ちに触れておきます。

実は、眼圧が正常の範囲でも緑内障になることがあります。これを「正常眼圧緑内障」といい、日本人にはこのタイプが多いことがわかっています。ですから、眼圧が高くないからといって、緑内障ではない、治療しなくてよい、ということにはなりません。

大切なのは、「その人にとってちょうどよい眼圧」は一人ひとり違う、という点です。平均的な基準では正常でも、その方の視神経にとっては負担になっていることがあります。そこで、正常眼圧緑内障の場合でも、今の眼圧をさらに下げることで、進行をおさえることが期待できると考えられています。

つまり、眼圧が高い方も、そうでない方も、「今の眼圧を下げて視神経を守る」という治療の考え方は共通しています。眼圧が高くないと言われた方も、眼圧検査が大切であることは変わりません。ご自身にとっての目標とする眼圧については、主治医とよく相談してみてください。

眼圧の数値を、治療に生かすには

眼圧検査の結果は、数値で出ます。この数値は、緑内障の検査の中では比較的わかりやすく、ご自身の治療の経過を実感しやすいものです。

ただし、眼圧には少し注意点があります。眼圧は、一日の中でも変動しますし、季節や測る時間帯によっても多少変わります。ですから、一回の数値だけを見て一喜一憂するのではなく、いつもと比べて大きく変わっていないか、目標とする範囲におさまっているか、という見方をするのが大切です。ここでも、経過で見ていく姿勢が役立ちます。

おすすめしたいのは、診察のときに自分の眼圧をたずね、記録しておくことです。「今日の眼圧はいくつでしたか」「目標にしている眼圧はどのくらいですか」と聞いてみてください。自分の眼圧の経過が見えてくると、点眼を続ける意味が数字として実感でき、治療へのやる気にもつながります。眼圧は、あなたの努力がいちばん見えやすい指標だからこそ、味方につけると心強いものになります。

数値の細かい意味や、あなたにとっての目標の眼圧は、目の状態によって一人ひとり異なります。そこは主治医と一緒に確認しながら、ご自身の経過を理解していきましょう。

よくある質問

Q. 目に空気を当てる検査が苦手です。目をつぶってしまいます。
A. 空気が当たる検査は、驚いてしまう方が多いものです。苦手な場合は、器械をそっと近づけて測る別の方法もあります。つらいときは、我慢せず主治医やスタッフに伝えてください。

Q. 眼圧は毎回測る必要がありますか?
A. はい、緑内障では眼圧が最も大切な指標のため、診察のたびに測ることが基本です。眼圧が下がっているかを確認することが、治療がうまくいっているかの判断につながります。

Q. 眼圧が正常なのに、なぜ点眼を続けるのですか?
A. 眼圧が正常の範囲でも、その方の視神経にとっては下げたほうがよい場合があります。今の眼圧をさらに下げることで進行をおさえる、という考え方です。目標とする眼圧については主治医に確認してみてください。

Q. 眼圧は自分でも下げられますか?
A. いちばん確実なのは、処方された点眼をきちんと続けることです。生活面では目を強くこすらないなどの基本はありますが、自己判断で治療を変えず、まずは点眼と定期検査を続けることが大切です。

まとめ

眼圧検査について、お伝えしてきました。要点を整理します。

  • 眼圧は「目のかたさ」で、緑内障の治療で最も大切な指標です。
  • 今の医療で確実に手を打てる最大の要因が眼圧であり、下げることが確かな進行予防になります。
  • 眼圧が正常の範囲でも、下げることで進行をおさえることが期待できる場合があります。
  • 自分の眼圧を知り、経過を記録すると、点眼を続ける意味が実感でき、治療の支えになります。

眼圧は、あなたの治療の努力がいちばん見えやすい指標です。毎回の測定を、自分の目を守る取り組みの手ごたえとして受け止めていただければと思います。目標とする眼圧やお薬のことは、遠慮なく主治医に相談しながら、治療を続けていきましょう。

※ この記事は眼圧検査に関する一般的な情報をお伝えするものです。あなたにとっての目標眼圧や治療方針については、主治医と相談しながら進めてください。

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