緑内障が起こる原因は、ひとつに絞れるものではなく、いくつかの要因が関わって起こると考えられています。遺伝(家族に緑内障の人がいること)も、そのうちのひとつです。ただし、家族に緑内障の人がいるからといって、必ず自分も緑内障になるわけではありません。あくまで「なりやすさ」が少し高まる、という関係です。
- 緑内障が起こる原因について
- 遺伝は緑内障に関係するのか
- 家族に緑内障の人がいる場合の考え方
- 自分や家族を責める必要はないこと
なぜ緑内障になるのか
「そもそも、なぜ緑内障になるのですか?」――これも外来でよくいただく質問です。ご自身の生活に何か原因があったのではと、振り返って気にされる方もいらっしゃいます。
まずお伝えしたいのは、緑内障には「これが原因」とひとつに決められるような、はっきりした単一の原因があるわけではない、ということです。緑内障は、目の中の圧力(眼圧)、加齢、視神経のもともとの弱さなど、複数の要因が関わって起こると考えられています。
ですから、「自分の生活習慣が悪かったから緑内障になった」と、ご自身を責める必要はありません。多くの場合、はっきりした原因を特定できるものではないのです。
遺伝は関係するのか
「遺伝の問題ですか?」というのも、とてもよく聞かれる質問です。結論から言うと、遺伝(家族歴)は、緑内障のなりやすさに関わる要因のひとつであることがわかっています。血のつながった家族に緑内障の人がいる場合、そうでない人に比べて、緑内障になりやすい傾向があります。
ただし、ここで誤解しないでいただきたいのは、「家族に緑内障の人がいる=必ず自分もなる」というわけではない、ということです。逆に、家族に誰も緑内障の人がいなくても、緑内障になることはあります。遺伝は、あくまで「なりやすさ」に影響する要因のひとつであって、運命を決めるものではありません。
家族に緑内障の人がいる場合
家族に緑内障の方がいると聞くと、不安に感じるかもしれません。しかし、過度に心配する必要はありません。大切なのは、「なりやすさが少し高い」ということを知ったうえで、目の状態を定期的に確認しておくことです。
特に、健康診断などで目の異常を指摘されたときには、そのままにせず、眼科で精密検査を受けることをおすすめします。家族に緑内障の人がいる場合は、そうした所見が緑内障につながっている可能性も、より意識しておいた方がよいからです。早めに調べておくことで、必要なときに早く対応できます。
「遺伝のせい」と責める必要はありません
緑内障は、遺伝だけで決まる病気ではなく、加齢など、誰にでも関わりうる要因も含めて起こるものです。ですから、「親から受け継いでしまった」「子どもに引き継いでしまうかもしれない」と、ご自身やご家族を責める必要はまったくありません。
原因を思い悩むよりも、今できること――定期的に検査を受け、必要な治療を続けること――に目を向けていただくのが、いちばん大切です。
「家族に緑内障の方がいるからといって、必ずなるわけではありません。ただ、なりやすさは少し高くなるので、健診などで目の異常を指摘されたら、念のため精密検査を受けておきましょう、とお伝えしています」
まとめ
- 緑内障の原因はひとつではなく、眼圧・加齢・視神経の弱さなど複数の要因が関わる
- 遺伝(家族歴)も、なりやすさに関わる要因のひとつ
- 家族に緑内障の人がいても、必ず自分もなるわけではない
- 家族歴がある場合、健診で異常を指摘されたら精密検査を受けておくと安心
- 原因を思い悩むより、定期検査と治療の継続が大切

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