書名:ドーナツ経済が世界を救う
著:ケイト・ラワース
訳:黒輪篤嗣
永遠の成長を前提とした経済観は地球環境の破綻により、止む無く終わりを迎えるだろう。
著者が提案するドーナツ経済は、人間性、分配性、環境再生、そして成長に依存しないことに
重点をおいている。「成長の先になにがあるか」という問いに真正面から向き合った本書は
これからの世界を設計するうえで、古いパラダイムからの脱却を手助けしてくれるだろう。
経済に限らず、「成長のパラダイム」とでもいうべき志向はいたるところに見られる。
例えば人生観においてもそうではないか。成長してどうするのか。それは何か目的があっての手段であってはよいと思うが、その先を想像せずにやみくもに成長をもてはやすのは焦りを生み出すだけだと思う。
当たり前のように正しいとされる成長について、考えさせれた一冊。
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